黒炭と白炭

木炭の種類について

木炭は、黒炭と白炭に分かれます

黒炭と白炭

木炭は、生新の樹木を土石の炭窯の中に仕込んで、10~25日をかけて炭化されます。炭化方法により、『黒炭』『白炭』に分かれます。

木炭は、古来から家庭用の燃料として重宝されてきました。一時は、ガソリンの代用としてバスを走らせていたこともあったぐらいです。

時は移り木炭は今、脱臭・除湿・浄水などの他、ホルムアルデヒドや電磁波を吸収するなど、様々な用途に使用されており、従来の使用目的にとどまらず、新たな生活用途に木炭は活用されています。

  • 黒炭と白炭の比較表
  • 使用用途

黒炭と白炭の比較表

項目 黒炭(こくたん・くろずみ) 白炭(はくたん・しろずみ)
消火方法
【窯内消火】
窯内消火による軟質の木炭で、『黒炭』と呼ばれています。
【窯外消火】
窯外消火による硬質の木炭で、『白炭』と呼ばれています。
収炭率 生新の樹木が黒炭となるのは、重量比で約18%です。 生新の樹木が白炭となるのは、重量比で約10%です。
固定炭素 固定炭素の含有値は、60~80%です。 固定炭素の含有値は、80~98%です。
(備長炭の優良品は95%以上)
燃焼状態 着火点が低く、燃焼速度は早い。
一酸化炭素の発生が多いので、危険ですから室内でのご使用には、換気に十分な注意が必要です。
着火点が高く、燃焼速度は遅い。
一酸化炭素の発生は少ないが、危険を防止するために室内でのご使用には換気が必要です。

黒炭の使用用途

黒炭は、一般的には煮炊きと暖房に使われてきました。

木炭の古来からの特殊な使用例
松炭 刀剣の鍛錬に使われ、名刀に欠かせない木炭。
朴炭 金・銀・銅を融解して金冠などの工作に使われる木炭。
桐炭 硬貨・勲章などを研磨して輝度をよくする木炭。
活性炭 木炭を二次加工したもので水質浄化や、重金属・毒ガスを吸着したり、脱色用として利用される木炭。
(ヤシ殻活性炭の使用が多い)
その他
  • お茶炭(くぬぎ)は、茶の湯の友として、茶人に馴染みの深い炭です。
  • ナノテクの時代に併せ、スーパーコンピュータによって、木炭が心臓疾患・眼疾患などの特効薬となる新製品の開発が可能になることが発表されております。
※その他、木炭は製鉄・工業・農林水産などに幅広く利用されています。

白炭の使用用途

焼き鳥・焼き肉・蒲焼きなどの料理用のほか、純良の植物性炭素源として工業用に使用されております。

ウバメガシを白炭に焼いた備長炭は、白炭の中でも最高級品とされており、従来の燃料としての利用法に加え、新用途として日常の暮らしを改善するための素材として幅広く利用されております。

備長炭の詳細を見る

微粉炭は、水の分子よりも小さく、綿やポリエステルなどの布地に浸透加工(布地重量の25%まで可能)を施し、脱臭・遠赤外線など、布地に備長炭の効果を付加して、様々な用途の製品開発が進められています。